夏至ラン

夏至ラン

それは太平洋で日の入りを拝み、日本海で日の入りを見る

ただそれだけのランのである。

 

2017 6/17-6/18で夏至ランを開催しました。

 

参加者

10志知さん、14堀江さん、15藤田(プランナー)

 

主な行程

一日目

富士まで輪行

二日目

富士→糸魚川(274キロ) 糸魚川駅より輪行

 

ルート

http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=d87708edae8b864cae6c66fd778babf7

一日目

他支部からの参加者がいなかったので集合場所を松本から現地集合とし、長野から電車に揺られること約七時間。大阪から遥々来られる志知さんと富士駅で合流。まずは翌日のスタート地点の候補となる場所を探すべく海に向かう。

 

海に近づくにつれて長野では味わえないジメジメとした空気に不快感を覚えたが、堤防の上に上がって海が見えるとテンションが上がった。

 

堤防からは富士山と富士市の町並みがよく見渡せた。

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さて、海も見れたし、戻ろうかと考えているとここで志知さんから「せっかく海に来たんだからすぐそこまで下りてみようよ」と提案が。

確かに、と思い、近くを通りがかったおじさんに堤防から海に下りれそうな場所を教えてもらい、砂で進めない自転車を押したり担いだりしながら波打ち際まで向かった。

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波打ち際まで着くやいなや、突然志知さんが服を脱ぎだして上半身裸になったかと思うとヘルメットをしたままザブザブと海に入っていった。波に打たれながらもポーズを決める志知さんにチャリ部魂を感じた。やっぱりチャリ部はOBになってもチャリ部なんだなあ…。

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日も暮れたところで夕飯を摂るべく、静岡県では有名なご当地ハンバーグレストランさわやかに向かった。人気店でなおかつ土曜日ということもあり、店の外にまで待つ人があふれていたが、先に受付を済ましたのち、待ち時間で近くのスーパーで明日の朝飯と補給の買いだしをして時間を潰した。

受付をしてから1時間後にようやく席に着くことができた。

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さわやかといったら250gの特大ハンバーグであるこのげんこつハンバーグ!店員さんが半分に切り分けて赤みの部分をアツアツの鉄板の上でジュワ~っと焼いてくれるのだが、それがたまらなく食欲をそそる!ここに来る客の大半がこのげんこつハンバーグを目当てに来るといっても過言ではないだろう。堀江さんと志知さんは迷うことなくそれを注文したのだが、僕は三か月前に来て食べたことがあったのであえて違うものを注文。しかしいざ料理が運ばれてきて特大ハンバーグが目の前で切り分けられる一連の流れを目の当たりにすると、やっぱりこれにするべきだったなあと後悔の念を抑えられず、次回からは「さわやかに来たら絶対げんこつハンバーグ!」と心に誓ったのであった。

 

さわやかで腹を満たしたのち、近くの漫画喫茶で就寝。序章である一日目が終了

 

二日目

 

うっすらと空が明るくなってきた朝4時前に漫画喫茶を出発。日の出を見るべく海に向かう。

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朝日が昇るまで海の見える堤防上で待機していたが、この日は曇っており、日の出の時間になっても雲が若干赤みを帯びただけで残念ながら日の出を拝むことはできなかった。

気持ちを切り替え、日本海では日の入りを拝めることを信じて日の出予定時刻である4時半に出発!

目的地である糸魚川で日の入りを見るには19時10分までに着かなければならない。ここから日本海まで273キロ、制限時間14時間半。過酷な夏至ランが始まった。

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富士市から県道10号で富士川沿いをひたすら北上。山梨県に入るとアップダウンが多くなったがやや追い風基調だったこともあり、順調に南アルプス市に到着。ここで一度補給休憩。

10分ほど休憩した後、市街地を抜けて韮崎から国道20号と合流し、まずは第一の関門である富士見峠までひたすら登る。曇っていたが韮崎からも富士山がくっきりと見えていた。

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10時前に長野県に突入し、富士見峠を登り切って下った先にある茅野のデリシアにて昼食。ここまでほぼ予定時間通り。

 

デリシアで昼食後、これまでやや遅れ気味だった志知さんがここから自分のペースで走るということで一時別れ、僕と堀江さんで先行して走ることになった。

追い風の中快調に走っていると、途中岡谷で諏訪大社ラン組と遭遇し、互いにエールを送りあった。

 

塩尻峠を越えたらいよいよ後半戦。ここからは何度も走り慣れた道なので松本まで快調に走る。松本を過ぎるころ、二人ともさすがに疲労が見え始めたので池田町にて一度休憩。しばらく休んでも疲労はあまり改善されなかったが、少しずつ時間も押してきていたのでしんどいと思いながらも無理のないペースで再スタート。

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大町を過ぎるころには少しの登りでも大幅にペースダウンするほど僕も堀江さんも疲れ切っていたが、それでもなんとか4時半前に白馬村に到着。ここまで来たらあとは45キロひたすら下るだけ。制限時間である日の入りまでまだ三時間弱ある。ここで勝利を確信した。

 

ゆっくり休んで補給を済ませていよいよラストスパート。茅野から別行動になった志知さんは無事に完走できるか心配であったが、全員で完走できることを祈りつつ日本海に向けてひたすらペダルを回した。幾度となく続く無数のトンネルとすぐ横を走り抜ける大型トラックに心底肝を冷やしたが、チャリ部の歴史できついランとして語られてきた夏至ランを完走できるという高揚感が自分を突き動かしていて自然とペダルに力が入っていた。

 

恐怖のトンネルが終わり、道が平坦になってくるともうゴールは近い。

山岳地帯から田園地帯になり、市街地に入って線路の高架橋を渡るとそこには・・・。

 

 

 

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日本海!!ついにやりました!!

 

太平洋から約14時間、走行距離274キロ。もう感無量だった。ついにやり遂げたという達成感と疲労感からしばらくその場から動けなかった。
image23 image21 image22日の入りの40分前に到着したのでそれまで志知さんを待つことにしたが、日が沈みそうになっても姿が見えなかったので、ダメかと思った矢先・・・。

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日の入り直前に志知さん到着!無事、全員夏至ラン完走できました!

そしてその直後、太陽は水平線に浮かぶ雲の間から最後の光を放って水平線へと沈んでいった。

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日が沈んだあと、帰りの新幹線の都合もあったのですぐに糸魚川駅に向かい、ジャンして勝ち取ったビールとおつまみを片手に僕と堀江さんは長野方面、志知さんは金沢方面へと新幹線で帰っていった。

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―振り返ってみて

大変なランではあったが、太平洋で日の出を見て日本海で日の入りを見るという一つの目標を追いかけて達成することができたことは自分の中でとても良い経験になった。何よりも全員で完走できて本当に良かった。ただ、事前に聞いていたほどきつくはなかったので自転車に長時間乗っていられる人なら普通に完走できるのではないかと思う。来年以降も有志がいれば是非とも挑戦してみてほしい。今回参加してくださった堀江さんと志知さん、ありがとうございました。本当にお疲れさまでした。

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文:藤田  写真:藤田、堀江、志知

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