タイカンボジアラン続き
一行は惰性で最終目的地プノンペンへ向かう…
【8日目】
今日からとにかく惰性。誰もチャリへのモチベーションはない。ただバンコクからプノンペンまでチャリのみで移動したという“実績”が欲しいだけで漕ぎ続ける。途中、何回かバスでもうプノンペンまで行こうと訴えたが、「じゃあ、プノンペンで何するの?」という質問に対して十分な答えを提示できず、結局最後まで走ることになってしまった。通り過ぎるバスを見るたびに乗せてくれと叫ぶ。
道中は特筆すべきものが本当に何もない。カンボジアの過積載トラックを見ても慣れてしまって何も思わない。ただただ、熱風に吹きさらされる。
あと500m!最近不調のごえきが宿の看板が見えるほど近い距離でハンガーノックになってしまって介護。彼は「チャリだけは乗れる」と豪語していたが、聞いていたものと違うものが名古屋大学から来てしまったようだ。
【9日目】
昨日は借りた部屋のうち一部屋でエアコンがつかず、5人一部屋で就寝。朝もダラダラ出発。
途中の湖の近くのレストランの雰囲気が良くて、2時間くらい就寝。熱くなってきたのでまた走る。
今日も別に何も書くことはない。気づいたらKampong Thmaという街に到着。(なんて読むかわからない。)この街はカンボジアが何たるかを示してくれた。我々がカンボジア入国前に思い描いていたイメージを忠実に再現。ハエが沸いた売り物の魚、見たこともない虫料理、食べたことのない味の料理、臭い市場、混沌とした道路。これが毎日続いたらさすがに厳しかっただろう…。ホテルのお姉さんが、英語が上手で街を案内してくれて助かった。
【10日目】
今日でゴールのプノンペンに到着する予定。足早になんて読むかわからない街を去る。もうこの街には2度と来ることはないだろう。
今日は140km走る予定。ここ3日間はとにかく向かい風。ほとんど前を後輩の山田に引かせる。何回休憩したかも、数えていない。それだけ帰りたかった。
14時くらいについにプノンペン入城。いやー、長かった。正直なところ、日本縦断の方が簡単だった。いろいろあったけれど、無事にケガもなくゴールできてよかった。
あまりにも車が多くて走りづらいので写真を撮るのを渋ったが、何とか王宮の前で写真を撮ることができた。
ラーメン屋を検索したら町田商店プノンペン店があるらしい。行ってみる。味は日本と同じ。味も調整できる。すごい。10日ぶりの伝統的な和食に感動。
これにて一応移動は終了。飛行機は3日後なのでプノンペンで思うままにダラダラした。そのためにもいいコンドミニアムを取ったんだ。
惰性の日々、タイカンボジアラン【11日目~最終日】へ続く
文:加藤
写真:参加者の方々