期待と不安を胸に続々としだれ栗へと集結するチャリ部。今宵眠れる獅子達が覚醒する。
毎年恒例、一回生がふるいにかけられる伊那ランがやってきた。今年は昨年うまく活動できなかった影響か多くのチャリ部員が参加してくれたよ。
参加者 敬称略
18 沢越 碓井 池田 平山 中原 武田 小林(車) 油井(前日のみ)
19 小原(プランナー) 水野 秋本 木村 村井 小嶋 KJ 井土(前日のみ)
20 佐藤 大城 大泊 加藤 村上 神谷 脇谷 内村 輕部 田靡 上原 大井
21 松下 町田 山田 内海 佐々木 元橋 清水 野原 佐藤 谷川 西岡 中村 森谷
5月7日(金)夜8時頃しだれ栗キャンプ場に集合。あるものはすがすがしい顔で、あるものはこの世のものとは思えない顔で坂を上ってきた。21内海はあれだけ山中で光っているキャンプ場を素通りして上っていた、彼曰く「なんかこれじゃないなぁと思って」末恐ろしいやつだ,,,
伊那人が用意した混ぜ込みご飯と豚が見当たらない豚汁を腹に詰め、夜が始まった。みんなが一年越しに待っていた飲み会の時間だ。18の老害プレイ、19安定火力要員水野を筆頭に飲みは加速していく。遅れて参加した者には容赦なく大信州、特にK・Hは同期全員から理不尽に飲まされていた。K・Hが参加しだしたあたりからダークホースK・Sが覚醒、ただ酒を飲ませ、飲むモンスターとなった。同期のつぶし合いはいつ見ても面白い。夜も深まった頃、肌色の妖精は目を覚まし、大半は眠っていった。筆者もここで眠ってしまったが、睡眠耐性持ちの妖精は勝ち気な妖精の大喧嘩が観察できたようだ、ぼくも見たかったなぁ
翌朝、昨晩の楽しい時間から事態は一変しここで筆者が謎の記憶障害に見舞われてしまう!やむなく代筆をお願いした。
起きたら知らん奴(21の方々)に囲まれ、知らんところで寝ていた。「ここどこ??君ら誰??てかパンツどこ???」みたいな感じだったが、記憶なし!!!まあいいや!?知らないほうがいいことってたくさんあるよね!?!?
朝の天気は昨日と打って変わってすがすがしい朝。二日酔いの人は道路で寝たり吐いたりした。特にプランナーのK・Rは芸術点の高い嘔吐を見せ、観客を十分に満足させた。ここでプランナー惜しくも無念のギブアップ…。21のみんなは朝から坂を上っていた。みんな元気ハツラツ、うらやましい限りだ。ちなみに筆者は禁酒を誓いました。
二日目の目的地は日本最高峰、信州大学農学部近くにあるバカでかい公園、大芝高原である。道のりは20㎞程の軽いルートだが、さすが伊那谷、向かい風が猛烈に強い。先頭を引くのは二日酔いの上回生たち。「もう無理―、走りたくない」などの声がよく聞こえた。とりあえずデリシアで食材を班ごとに購入。たくさんジャンをして勝てば満足、負ければ地獄を早速味わった。
その後、大芝高原に到着し昼食を食べた。半日ぶりの固形物、うまい飯。最高だ。さて、大芝高原といえば多額の金額が一瞬で動く恒例の温泉ジャンの開催地である。このジャンでは久しぶりにチャリ部に参加したK・J氏が太っ腹な一面を20に見せてくれた。いやー、やっぱり先輩はどんな時も後輩思いなんだなー。やさしい人だ。先輩というのは常にこのような姿勢でいなければならない。そんな風に感じさせられるジャンだった。そんなこんなで温泉に入り、みんなリラックス。中には謎の傷だらけのM・K氏やS・I氏がいたがまあ問題ないのでしょう。
ここで筆者の記憶障害が治る。大芝の湯で汗を流したのに大泉ダムまでは登りである。結局風呂に入った意味が薄れながら大泉ダム湖へ集合した。ダム湖入り口付近にテントを設営し川辺で夕飯の準備に取りかかる。定番のカレーから鍋やソースカツ丼などそれぞれの班の個性が出ていた。夕飯をひとしきり食べ終わった後、伊那人はあるものの準備へ。伊那谷の郷土食である昆虫食を取り入れたカレーである。イナゴ、ハチノコ、ザザムシ、カイコ(さなぎ)などの甘露煮を容赦なく鍋へぶち込み、何も知らないチャリ部に振る舞った。味は郷土食として定着するレベルなので見た目に反して結構好評であり、作った甲斐があった。腹を皆が膨らませた後、用意した薪に聖火ランナーのごとくプランナーが点火。伊那人の院生である高月・大谷・桐山の差し入れで飲み会をしつつ火を囲みながら楽しい夜は続いた。消化作業は必見、必臭の大盛り上がりだった。寝る雰囲気になったが21の一人はとても元気になり、チャリ部らしさが見えていた。
夜は強風に見舞われ、ペグを打たなかった非自立式テントは見るも無惨な姿へと変貌していた。起床した人から朝食の準備へ。朝食もパスタや雑炊など各々おいしそうなご飯を作っていた。朝ご飯の片付けをし、ゴミ拾い、荷物をまとめ、今回のランの精算。たのしいたのしいじゃんけんのお時間だ。今回のラン費用約6万円のうち半額をKJがお支払い、彼は車の保険金を踏み倒しなんとか金を捻出した。つくずくジャンは非情である。車に積む荷物の量が尋常じゃなく、不安であったがなんとか積み込むことに成功、ラクティスの本気を見ることができた。
伊那キャンパスにて写真撮影、カンペーをして伊那ランは無事終了した。自走組は追い風で楽しくライドしながら各々の目的地へと帰っていった。
一年生初めてのキャンプランという地味に重い責任を負っていたプランナーから一言
「プランナーは概念」
いろんな意味でみんなの思い出となる良いランができた。チャリ部上回生には感謝である。
(筆者:小原・加藤 写真:加藤 小原 池田)