14四国ラン 後編

14教養ラン後半戦 (2016 3/5,6,7,8)  

参加者:14堀江、酒井、小林(洋)、安田

 

5日目:高松駅でプランナー佐川を失った我々一行にはもはや常識と秩序のかけらも残っていなかった。メンバーは絶景など目もくれずただただ走る天然パーマ、時間と金銭の全てをオタク活動に費やすサイクリング部部長、日本縦断後に疲労からか事あるごとに「おち○○ん!」と絶叫するようになってしまった平部員、絶望するほどに地理感覚が無くこれから通過予定の和歌山が新潟のちょっと下にあると小5まで信じていた私である。

 

ネットカフェに宿泊した我々は早々に出発しうどん屋で朝食をとり、会計を例によってジャンで決めるが当然のように連敗中の酒井が敗北。

Twitterで一年生が近くにいることを知り、特別名勝地に指定されている栗輪公園で彼らと合流。団子や冷えた飲み物の並ぶ園内の茶屋にて合同ジュースジャンを行い神に導かれるように酒井がトーナメントを負け進んでいき3000円の支払い(以降大体彼が負けるのでジャンは割愛します)。

 

やることも終え庭園を出発し、本日の目的地である徳島の南海フェリーターミナルを目指す。先頭を堀江が35km/hで牽引し(ふざけるな)、昼過ぎに道中の道の駅で名物の漬け丼を食す。そこで偶然に弘前大学サイクリング部の皆さんと出会い、談笑しているうちに堀江が「途中まで一緒に走りませんか」と気を利かせたのが運の尽きであったのか、走り出すと小林の荷物が転げ落ち、500mも走ってないうちに私が頭から落車(巡航速度15km/h)。ドン引きする弘uccの方々に謝罪をしながら別れ、再び高速巡行を開始し鳴門スカイラインを走行した。平均斜度約6%、獲得標高450m弱と、長野と比較すると大したことのない峠だが、パッキングと運動不足のためヘロヘロ(私は)。

残念ながら渦潮は見られず、失意の中ナイトランに突入し徳島市に到着。美術館巡りをしていたらしい佐川と合流し、徳島ラーメンを食べ、徳島美人に目を奪われつつフェリーに乗り込み、船のおっちゃんに怒鳴られながら和歌山到着。公園で野営。ネカフェより快適やんけっ!

 

 

6日目:朝起きると小林が消えていた。特に気にせず3人で西は大阪、粉ものを巡る旅に出た(グランパスの初戦を見に行ったらしい)。

約75kmほどの平坦な道を快活に進み、14時くらいには大阪市、天王寺区に到着。アベノハルカスの都心的な雰囲気と路地裏が放つ末法的な香りが混然とした街並みに圧倒されつつ、銭湯に向う。龍や虎や歌舞伎絵がたくさん蠢いていた。


身を清め、最初の鉄板焼き屋に入り、大盛りの焼きそばと豚玉を注文し、元気な店のおっちゃんが焼いてくれた側から胃に放り込む。うますぎてニヤニヤが止まらない。

そのまま夜の繁華街、道頓堀に繰り出して、たこ焼き、串カツ、生ビール、ラーメン、アイスを欲望の赴くままに平らげる。ニヤニヤが止まらない。

さすがに野宿は危険だろうと思ったが、坂の上にある運動公園は閑静としていたためそこを野営地とした。快適すぎて泥のように眠った。
7,8日目:うまいもので英気を養った我々は更なるうまいものを求め京都に出発。約30kmほどの平坦な工程であったため、楽々到着。気品漂う宇治市に降り立ち、久々の二足歩行で散策を始めた。最近アニメの舞台だったらしく、観光マップを作るなど市をあげてPRしており、天パと部長は色めき立ちながら聖地巡礼を楽しんでいた。

 

そんなものはいいからさっさと甘いものを食べさせろと催促し、甘味処で念願の抹茶パフェを食べた。一口目でまた宇治市に来ようと決意した

重い腰を上げ、かの十円玉で有名な平等院鳳凰堂を拝観しようと足を運ぶが、道中に抹茶ソフトクリームなるものが。一人が絶叫し、二人が勝利の笑みを浮かべながら茶店通りを食べ歩きその流れで拝観。なんとなくウンウンと頷きながら鳳凰像や雲中供養菩薩を鑑賞し違いがわかる男を演出したが、「わ’’か’’る’’!」ようになるまで30年くらいかかりそうである。

 

 

その後、幾重にも立ち並ぶ鳥居で有名な伏見稲荷をベタに観光し、その足で今旅個人的には最もワンダフルでエキセントリックでショッキングな経験だった、築103年、日本最古の学生自治寮である京大の吉田寮に宿泊した。

寮に一歩踏みれた瞬間に感じる埃っぽい体育館倉庫のような匂いと寮生の雰囲気から「あ、ここ並々ならぬ所だ」と瞬時に理解し、案内された大部屋に荷を下ろす。

壁には巨大な大仏の絵、「中国共産党中央支部」、などの落書き、必須アミノ酸の構造式と名称が書かれた大量のA4用紙、「東京大学絶対合格!」と書かれた札などがあり、あまりに意味不明な空間に妙に興奮してしまった(信州大学参上!の落書きも)。

 

翌朝、中庭に放し飼いにされている大量のニワトリの鳴き声で目が覚め、銀閣寺などの観光をしてから夕方に京都を発ち、6時間の輪行の末松本に到着。異様な空間の余韻が冷めず、帰路の車中でずっと吉田寮について検索していると「中庭に以前エミューがいたが、食べてしまった」というもはや常人には想像のつかない記事を見つけ、真相を確かめるためのランの必要性を感じた。今度行くとき際にニワトリの数が減っていないことを願うばかりである。

 

 

 

かゆい。尻がかゆい。寮に泊まったあの日から変なできものができてとてもかゆいのだ。書くのをやめて掻く事にする。以下感想

 

 

酒井:とにかく今回のランは走らないランでした。でもその方が色々観光したり美味しいものいっぱい食べたり仲間とわちゃわちゃ出来ることに気づきました。一緒に走ってくれてありがとうございます。最後に、大阪の天王寺の銭湯は煙草臭いし治安悪いしなかなか心休まるもんじゃないので気をつけましょう。

小林:夜風に吹かれてのシュラポンは最高ですね!(氷点下は勘弁)。ご当地グルメ、美しい風景、ジャン、一日の疲れを癒すお風呂、ジャン、人との出会い、そしてジャン…最高のツーリングでした!小倉ンパスがんばれ。

堀江:たのちぃ

 

 

(文、写真:安田一平)

 

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